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節約のプロに聞く「貯蓄のコツ」とは

こんにちは! Soldi編集部の岡田です。

突然ですが、お金って全然貯まらないですよね。

「一人暮らしで家賃を払ってるし、年収も低いんだから貯金できないのは仕方ないよね」
「たまには自分にご褒美を買ってあげたいし、若いうちはめいっぱい楽しまないと!」

この記事を読んでいるあなたも、もしかしたらそう考えているかもしれません。

でも、それでいいのでしょうか。5年後、10年後、本当に後悔しませんか?

――なんて言いつつ、実は私も、現在ほとんど貯金がありません。どうすればいいんでしょうか。

Soldi編集部岡田(この危機感のない顔をした20代後半女が私です)


今回、お金を貯められない私の疑問に答えてくれるのが、節約アドバイザーとして活躍する丸山晴美さん。実は彼女も、かつてはまったく「貯められない女」だったといいます。

しかし、22歳で一念発起した丸山さんは、年収約300万円だったにもかかわらず4年で600万円を貯蓄。20代でマンションを購入することができたのです!

どうすればお金を貯められるようになるのか? 丸山さんに、そのマインドやコツをうかがいました。

年収300万円でも、20代後半でマンションを購入できたわけ

丸山晴美さん
(節約アドバイザー・丸山晴美さん)

困った顔
突然ですが私、20代後半なのに、ほとんど貯蓄がないんです。だけどそれって正直、仕方がないことなのかなと思っていました。年収が高いわけじゃないし、一人暮らしをしているとなんだかんだお金がかかるし……。

丸山晴美さん
そういう思考に陥っている人は、とても多いと思います。私自身もそうでした。

給料日がくるとぱーっとお金を使って、月末にはカツカツ。その状態をどう切り抜けるかと考えるとストレスがたまって、やっと給料日がくると開放感からまた散財してしまう。

困った顔
そうなんです。最近では、女子会でも「もういい年なんだから、おいしいものを食べないとね」なんて言って、結構いい値段のお店に行くことも増えて。

丸山晴美さん
そこで、「私も全然お金を貯められてない」なんて、お互いをけん制しあったりするんですよね(笑)。だけどもしかしたら、みんなそう言いながらも、実はこっそり貯蓄しているかもしれませんよ。

大事なのは、「みんなそうだから」ではなく「自分がどうなりたいか」5年後、10年後の自分に対して、今の自分が何をしてあげられるかを考えてみましょう。

困った顔
未来の自分に何をしてあげられるか。丸山さんは、20代後半で600万円を貯蓄し、マンションを購入されたんですよね。

丸山晴美さん
はい。私が節約をしようと決めたのは22歳のころですが、当時の自分にはとても感謝しています。

現在は定期預金の金利も低く、お金を貯めにくい時代。さらに私は子どもがいるので、今、同じように貯蓄をしようと思っても難しいでしょうから。

これからの時代、お金を貯めるのは今よりもっと難しくなっていくと思います。なので、未来の自分のために、貯蓄は早めに始めた方がいいですよ。

困った顔
貯蓄をしなきゃとは思っているんですが、なかなか一歩を踏み出せなくて。丸山さんは、節約へのモチベーションがもともと高かったのでしょうか。

丸山晴美さん
それが、ちっとも高くなかったんです。私も毎月の収入はすっかり使い切ってしまっていたし、自分が何にお金を使っているのかもよくわかっていませんでした。

20代当時の私の年収は、300万円ほど。一人暮らしだったので、家賃や光熱費、食費なんかを捻出して、飲み会へ行ったり買い物をしたり。気付けばお金が無くなっている、という状態でした。

ですが、そこから奮起して節約に取り組んだことで、4年で600万円を貯めることができました。それは私が特別だったわけでもなんでもなく、ただ心を入れ替えたからなんです。

困った顔
心を入れ替えた?

丸山晴美さん
そう。例えば先ほど、「年収が高くない」「一人暮らし」だから貯蓄ができないとおっしゃっていましたよね。

でも、世の中には年収が低くても、一人暮らしをしていても、お金を貯められている人がいます。つまり、お金を貯められないのは年収が低いからでも、一人暮らしだからでもない

困った顔
とすると?

丸山晴美さん
本気でお金を貯める気がないからなんです!

お金が貯まらないのは、本気で貯める気がないから
(私のお金が貯まらないのは、本気で貯める気がないからだったのか……!)

困った顔
た、確かに「お金を貯めなきゃ」と「ダイエットしなきゃ」が口癖になのに、お金は減っていく一方だし体重は増えていく一方でした……。

丸山晴美さん
「お金があまったら貯蓄しよう」という考え方では、絶対に貯蓄はできません。目標をもって、節約をするマインドに切り替えないとだめなんです。

お金を貯められる「3つのタイミング」を逃すな!

困った顔
「いつか貯めよう」では永遠にお金はたまらないんですね。

丸山晴美さん
実は、人生でお金を貯められるタイミングは、3つあるといわれています。最初は独身時代。自分でお金を自由に使えるので、節約に臨むこともできます。

困った顔
まさに、今の私ですね。

丸山晴美さん
そうです! そして次が、結婚してから子どもが生まれるまでの共働き時代。これは単純に世帯収入が増え、子育てへの支出がまだないため、貯蓄ができるのです。

そして最後が、子どもが成長し、家を出てから定年退職するまで。このころには教育費用もかからなくなるので、その分貯蓄にお金を回せるようになります。

困った顔
共働き時代を過ぎると、次のタイミングは子どもが巣立ったあとなんですね!

丸山晴美さん
もちろん、すでに結婚して子供がいる人でも、節約を始めるのに遅いということはありません。ただ、その前の期間の方が貯蓄をしやすいのは確かです。

「貯め時」の今、お金を貯めずに、子供が生まれてから慌てて節約をしようとしても、支出が増えるので大変ですよ。

困った顔
確かに子育て、と聞くと何となくお金がかかりそうなイメージがありますが、正直あまりピンとこないような……。丸山さんが節約をしようと思ったきっかけは何だったんですか。

丸山晴美さん
私が節約を始めたきっかけは、「自分の家を買いたい」と思ったことでした。当時、気に入った物件を買おうと思って調べると、最低でも頭金が1,000万円必要だとわかったんです。

1,000万円貯めるにはどうしたらいいだろう?」と考えていた矢先、たまたまある節約本に出会いました。そこには、私よりも年収が低くて家族3人暮らしなのに、しっかりお金を貯めている人の話が載っていたんです。

「自分がお金を貯められないのは、年収のせいでも一人暮らしをしているからでもないんだ!」と気が付きました。その時の衝撃は、今も忘れられません。

笑顔
いざ「貯蓄しよう!」というマインドになってからは、どのように節約を始めたのでしょうか。

丸山晴美さん
当時の私は、自分が何にお金を使っているのかさえ把握できていませんでした。

そこでまず、自分の1ヵ月分のレシートを見直し、1枚ずつ〇△×を付けてみたんです。〇は「安く買えたもの」、△は「必要だけど安くは買えなかったもの」、×は「いらなかったもの」です。

すると、なんと×を付けたレシートの合計金額が、3万円分もあったんです。

困った顔
3万円! 自覚がないのに、そんなにいらないものを買っているんですね。

丸山晴美さん
そうなんです。例えば、100円ショップで買うつもりもなかったのに手に取ってしまったもの。何となく寄ったコンビニで、習慣的に買ってしまったコーヒー。

自分では「生活が苦しい」と思っていたけれど、こういう無駄な支出をしなければ、3万円を無理なく貯められることに気が付いたんです。

笑顔
自分の支出を見直して、目に見えるかたちで整理すれば、節約のモチベーションも高まりそうですね。

「わからない・こわい・めんどくさい」は禁止! まずは通信費の見直しから

笑顔
ほかに、簡単にできる節約法はありますか?

笑顔が素敵な丸山さん
(笑顔が素敵な丸山さん。美容の秘訣は豆乳イソフラボンジェルと無印のアルガンオイルらしい)

丸山晴美さん
おすすめなのは、まず固定費を見直すことです。特に、通信費から見直してみるのがおすすめですね。

電気代やガス代は、こまめにコンセントを抜いたり、料理をする際に工夫したりといった努力が必要です。でも、通信費は一度見直してしまえば、継続的に節約ができます。

笑顔
通信費を見直すうえでのポイントはありますか?

丸山晴美さん
私も使っていますが、「格安SIM」への乗り換えはおすすめです。CMなどで耳にして、何となくスマホ代が安くなる、というイメージを持っている人も多いのではないでしょうか。

だけど、知ってはいるものの乗り換えていないという人が少なくないんです。

困った顔
確かに、実際に乗り換えるのはハードルが高いと感じてしまいます。

丸山晴美さん
私はフィナンシャルプランナー・節約アドバイザーとして活動をしていますが、節約をできない人が必ず言う、3つの言葉があります。

それは、「わからない」「こわい」「めんどくさい」です。

格安SIMって聞いたことがあるけれど、なんだかよく「わからない」。失敗したら「こわい」し、乗り換えって「めんどくさい」。皆さんこう言います。

困った顔
思い当たる節がありすぎます。

丸山晴美さん
以前、「格安SIMに乗り換えたい」という友人に付き添って、キャリアの解約から乗り換えまで一緒にやったことがあります。

実際に乗り換えてしまえば、「何の問題もないし、乗り換えてよかった!」と言っていました。ですが、乗り換えるまでには「どこの格安SIMにすればいいのか」「どうやって解約すればいいのか」「設定はどうすればいいのか」と、戸惑ってしまうかもしれません。

すごく困った顔
このメディア「soldi」では格安SIMの情報なども紹介しているので、私が言うのもなんですが、ネットで調べると結局何がいいのかよくわからなかったりしますもんね。

丸山晴美さん
周りに格安SIMを使っている人がいるのであれば、そういう人に聞いてみてもいいかもしれません。私はOCNモバイルONEの格安SIMを使っていますが、友人にもおすすめしていますよ。

近々、データ通信だけできるSIMカードを追加して、息子にもOCNモバイルONEを使わせようと思っていますが、それなら月額500円ほどですみます。スマホがそんな金額で使えるなんて、乗り換えないのがもったいないですよね。

ガラケーの充電器、エアコンのリモコン……フリマアプリやヤフオクで売れば収入に!

笑顔
丸山さんが最近注目している節約術はありますか?

丸山晴美さん
メルカリなどのフリマアプリやヤフオクの活用はおすすめですね。いらないものを処分するのにもお金がかかりますが、メルカリやヤフオクで売ってしまえば処分代がかからないどころか思わぬ収入になることも。

実は、意外なものでもニーズがあったりするんです。例えば、エアコンのリモコンやガラケーの充電器。なくしたり壊れたりしても手に入りづらいので、出品すると売れることもあるようですよ。

メルカリで売られているリモコン
(本当にエアコンのリモコンが売られてる!)

困った顔
エアコンのリモコンまで! 確かに、どうせ処分する予定のものがお金になるならうれしいですね。

丸山晴美さん
あとは、最近話題のキャッシュレス化。中でも私は「キャッシュメンバーvisaプリペイドカード」をおすすめしています。

これは手持ちのクレジットカードやデビットカードを登録すれば使えるプリペイド式のVisaカードで、Visa加盟店であればどこでも利用できます。

キャッシュメンバーvisaプリペイドカード
(画像引用:キャッシュメンバーvisaプリペイドカード


丸山晴美さん
このカードは決済金額の1%が還元されるのですが、同時にチャージ用に登録しているカードでチャージをしてもポイントがたまるので、二重でポイントを受けることができるんです。(※)

さらにキャッシュレスの消費者還元で5%が戻ってくるので、増税分どころか消費税10%分を取り戻すのも夢ではありません。

※クレジットカードによってポイントが付与されない場合もありますので、事前に確認をしましょう。

困った顔
こんなカードがあるんですね。知りませんでした!

丸山晴美さん
他には、ドン・キホーテで使える「majicaカード」もおすすめです。このカードは店頭で現金をチャージすることで利用でき、希望すればクレジット機能を付けることもできます。

このカードではチャージ金額の1%がポイントとして付与され、年間の買い物額に応じてランクアップすれば、最大ポイントが5倍に。また、税込み1,001円以上のお会計時には1円台がカットされるので、最大9円お得になります。

また、アプリでよく行く店舗を登録していれば、その店舗のクーポン情報を教えてくれるのでよりお得に利用できますよ。

メリハリが大事! 今日から始める節約生活

笑顔
丸山さんは、お金を貯める一方、マンションを購入されたり、放送大学に通われたりと、未来の自分のためにしっかり投資をされていますよね。

丸山晴美さん
節約はメリハリが大事だと思っています。家電や車、学習資金や老後資金など、しっかり貯めて本当に欲しいものに使う。

メリハリを理解していれば、いい使い方ができるし満足感も得られます。目標を持つことで、やる気もわきますしね。

困った顔
老後資金というと、最近では「2,000万円問題」も話題になりましたよね。

丸山晴美さん
「老後資金として2,000万円が必要」などと報道されて、不安に感じられた人も多いでしょう。個人的には、今の世代は共働き世帯も多いので、そこまで不安になりすぎなくてもいいと思います。

だからと言って、「お金を貯めなくても大丈夫!」というわけではありません。家計を見直して、支出をコンパクトにしていくことも大切です。

笑顔
心配しすぎないまでも、貯められるタイミングでしっかり貯蓄しておきたいですね。

丸山晴美さん
そうですね。まずは興味を持つことが大事なんだと思います。先ほどの格安SIMの話にしろ、興味がないとどうしてもスルーしてしまいますよね。

家計をまるっと把握して、削れる部分はないかと見てみる。「お金が余れば貯蓄しよう」ではなく、まず貯めたい金額を先取り貯蓄する。残った金額の中でどう生活しようか考えると、お金を貯めることができると思います。

笑顔
なるほど。私も明日から節約を頑張ろうというやる気がわいてきました!

丸山晴美さん
それはよかったです! でも明日からじゃなくて、ぜひ今日から始めてくださいね(笑)。

丸山晴美さん

【profile】丸山 晴美さん

1974年新潟県生まれ。専門学校を卒業後、旅行会社、コンビ二店長などを経て節約アドバイザーとして独立。「ファイナンシャルプランナー(AFP)」、「消費生活アドバイザー」、「宅地建物取引士(登録)」、「認定心理士」などの資格を持つ。2019年にゆとりうむプロジェクトの理事に就任。著書に『節約家計ノート2020』(東京新聞)、『50代から知っておきたい! 年金生活の不安、解消します』(幻冬舎)など多数。

Twitter:  https://twitter.com/maruyamaharumi  

(取材は20191031日 東京都・品川にて)
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この記事の著者

編集

Soldi編集部

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