楽天モバイルの通信速度は遅い?徹底検証!
サービス開始当初は通信速度が遅くて評判が悪かった 楽天モバイルですが、昨年あるタイミングから評価が一変しました。
それまでは 1日を通してずっと通信速度が遅く、とても快適とは言えない状況が続いていました。
それが数あるMVNOの中でもトップクラスの速度を安定して出すようになりました。
今では最も快適に利用できるMVNOと言っても過言ではないくらい、それくらい優秀なMVNOに成長しました。
今回は直近と過去の実効速度データを確かめながら、一体楽天モバイルに何が起きたのか検証してみます。
また今後の楽天モバイルについても予測してみましょう。
最近の楽天モバイルの状況は?
この画像は「 真紅のモバイル生活(改)」に掲載した、2016年2月の楽天モバイル実効速度データをグラフ化したものです。
下りは最大30Mbpsを記録するなど、格安SIMではなかなか見られない速度を叩き出しています。
最も混雑する時間帯である昼間や、夕方から夜にかけては10Mbpsを切っていますが、それ以外は概ね2桁台をキープしています。
昼間の落ち込みが激しいですが、どのMVNOでも昼間はこれくらい著しく低速化します。むしろ1Mbpsさえ下回るMVNOが多い中、3Mbps出ているだけ上等とも言えます。
平日とはいえここまでの速度を安定して出せるMVNOはそうありません。 au系MVNOのUQ mobileくらいではないでしょうか。
上りに関しては下りよりも安定しており、こちらも十分な速度です。
これまでの楽天モバイルはどうだった?
以前の楽天モバイルの実効速度は芳しくありませんでした。
2015年9月の実効速度データを見てみると下りは深夜に15Mbpsを超えることさえほとんどなかったという、今では考えられないような状態でした。
下りが3Mbpsも出ていればWEBサイトの閲覧くらいは問題ありませんが、 同じ料金を払うのであればほかのMVNOと契約したほうがよっぽど快適に利用できるのであまりオススメできる格安SIMではありませんでした。
それが、先ほどのグラフのように2桁出るのが当たり前のような状態まで回復しました。
しかし、これはただ単に実効速度が改善した、というわけではありません。
どうして改善したの?
楽天モバイルは2015年10月5日までに申込んだユーザーと、2015年10月6日以降に申込んだユーザーを区別してサービスを提供しています。
それまでは再販型のMVNOとして回線を提供していた楽天モバイルですが、2015年10月6日からはL2接続型のMVNOとしてもサービスを提供するようになりました。
その結果、2015年10月5日以前に契約したユーザーとそれ以降に契約したユーザーでは利用する回線が異なるという事態が発生しました。
つまり 今まで低速だった環境が改善されたのではなく、新規で契約すると楽天モバイルが新しく手に入れた回線で通信できるため実効速度が改善したように見えるというわけです。
L2接続型であることがポイント
新しい回線が快適なのは、単に新しく手に入れた回線だからというわけでもありません。
これはレイヤ2接続型、いわゆるL2接続型であることが大きな要因となっています。
以前のSIM再販型と比べると楽天モバイルが負担する設備投資額は大きくなりますが、その代わりに自社で自由に帯域の調整を行うことができるのです。
そして楽天モバイルはL2接続型のサービスを開始するに当たって、こちらの帯域を先行して拡張したため、半年近く経った現在でも快適に利用できる状況が続いているのだと考えられます。
楽天モバイルに限らず、再販型よりもL2接続型のMVNOのほうが快適に利用できる傾向は強いです。
ただし自由度が高くなる分、必要な設備投資額も増大するので事業者にとってはハイリスクハイリターンといったところでしょうか。
まとめ
L2接続を開始してからそろそろ半年が経ちますが相変わらずMVNOとしてトップクラスの実効速度を出し続けています。
定期的に値引きやポイントプレゼントなどのセールを開催しており端末販売のほうも好調なようです。
L2接続型で利用しているユーザーは、当分の間は快適に通信できる状況が続くのではないでしょうか。
従来の再販型で契約したユーザーに対しても今後設備投資を進めてL2接続のユーザーと同等の品質で利用できるように整備されていく予定です。
しかし今すぐL2接続と同等の品質まで高められる保証はありません。
現在の通信環境が不満であれば改めて契約し直すか、他社へ乗り換えてしまうのも一つの手かもしれません。
新たに楽天モバイルを契約するユーザーは全員『L2接続』になるので、安心して快適に利用できるでしょう。
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