WiMAXにもデメリットがある!契約前に知っておきたい対策3つ
モバイルWi-Fiルーターの契約を考えている人の多くが「WiMAX」を検討します。
しかし、WiMAXについて説明している記事ではメリットばかりがクローズアップされていて、「デメリットはないのだろうか?」と感じてしまうことがありますよね。
実際に自分が使うことになったら、デメリットについてもしっかりと把握しておきたいですよね。
「WiMAXは高速通信が可能」「WiMAXは利用料金が安い」などの情報に対しても、現在自分の住んでいるエリアや利用環境においても適用されるのか、よくわからないままで契約するのは不安です。
下記のような点がクリアになっていないため、「気にはなるけれど、まだWiMAXの導入には至っていない」という人も多いでしょう。
この記事ではこんな疑問に答えます!
- WiMAXのデメリットが把握できていない
- WiMAXの高速通信が、本当に自分に必要なのかがわからない
- 自分が住んでいる地域でしっかりとWiMAXの電波が入るのか不安
この記事では、「障害物に対する弱さ」など、WiMAXのデメリットについてわかりやすく解説をしていきます。
これを読んでみて、「やっぱりWiMAXを使ってみたい!」と感じたら、ぜひ導入を検討してみてください。
目次
2分で全部わかる!「WiMAXって何?」
モバイルWi-Fiルーターを選ぶ際に、必ず選択肢にあがる「WiMAX」。
まずは、そもそも「WiMAX」とはいったい何なのか、詳しく解説していきます。
WiMAXとは、移動体通信方式の規格の一つ
WiMAXとは、モバイルデータ通信を行うための「移動体通信方式」の一つで、日本では「UQ コミュニケーションズ」という会社が提供しているサービスです。
データ通信の契約と同時にモバイルWi-Fiルーターの端末を受け取り、外出先でもパソコンやタブレットなどをインターネットに接続することができるようになります。
WiMAXが人気の理由は、「通信速度」と「料金」
WiMAXが人気の理由は、「通信速度が速い」こと、「料金が安い」ことです。
1.通信速度が速い
WiMAXの最新方式である「WiMAX2+」では、下りの最高速度が220Mbps出ています。
家庭用の固定回線であるフレッツ光の下り速度が200Mbpsですので、WiMAXは固定回線と比較してもまったく遜色がないレベルということになります。
外出先で容量の大きいデータをやり取りしたり、高画質の動画を閲覧することの多い人にとっては、この速度はかなり安心感があるといえます。
また、 速度制限をほとんど気にせず利用できるのも大きなメリットの一つです。
WiMAXで速度制限がかかるのは、データの利用が3日間で10GBを超えた場合ですが、10GBというのは「超高画質」の動画が約7時間閲覧できるデータ量です。
ドコモやau、ソフトバンクなどの回線を利用しているモバイル通信の速度制限が「1ヶ月で7GB」であることを考えると、WiMAXはかなり緩やかな制限であるといえます。
2.料金が安い
さらに、料金が安く抑えられるのもWiMAXの大きなメリットです。
ポイントはキャッシュバックで、契約するプロバイダによっては、20,000~30,000円近くバックされる場合があります。
WiMAXとワイモバイルのプランを比較してみましょう。
- WiMAXのギガ放題プランは月額が3,609円
- ワイモバイルのPocket WiFiプラン2は月額が3,696円
WiMAXは、GMOとくとくBBで契約した場合、32,100円のキャッシュバックがもらえます。(2017年8月現在)
通信速度と料金の面から見れば、WiMAXの人気が高いのは頷けます。
WiMAX以外のモバイルデータ通信なら「LTE」
現在の高速モバイルデータ通信では、WiMAXとLTEが二大勢力となっています。
LTEはドコモ、au、ソフトバンクなどの回線を利用しているため、安定した通信が行えるのが強みです。
1ヶ月で7GB以上のデータ通信を行うと速度制限がかかってしまうのがデメリットともいえます。
しかし、対応エリアが広く、 携帯電話やスマートフォンを利用しているのと変わらない感覚でデータ通信ができるのが、LTEの特徴です。
続く章で、今回のテーマであるWiMAXのデメリットについて説明していきます。
それを読んで「自分にはWiMAXは合わないな」と感じたら、LTEの利用を検討してみてください。
WiMAXの3つのデメリットと対策
一見いいことずくめのWiMAXですが、やはりデメリットは存在します。
今回は、考えられるWiMAXのデメリットと、それらに対する対策方法をご紹介していきます。
WiMAXの導入を悩んでいる場合は、判断材料としてください。
結論から言えば、
3つのデメリット
- 障害物に弱い
- 速度制限がないわけではない
- 対応エリアが狭い
という3点が挙げられます。
それでは、それぞれのデメリットに対して詳細を説明していきます。
デメリット1:障害物に弱い
WiMAXには、「障害物に弱い」というデメリットがあります。
これは、WiMAXの電波が「まっすぐに進む」という特徴を持っているからです。
LTEの電波は柔軟性があり、障害物があると回り込んで先へ進むことができるのですが、WiMAXにはそれができません。
前方に山や高い建造物があると、そこで電波がブロックされてしまい、まったく届かなくなってしまうということもあるようです。
また、同じ理由から、屋内では電波が届きにくくなるということもあります。
対策1:ルーターの置き場所を変える
簡単すぎて拍子抜けしてしまうかもしれませんが、「ルーターの置き場所を変えてみる」というのは、非常に有効な方法になります。
なるべく 窓の近くに置くなど、電波がなるべく入りやすい位置を探してみましょう。
建物の中でも、窓のない部屋では電波が届きにくくなりますので、可能であれば部屋を変えてみるというのも一つの方法です。
また、どうしても心配な方は「Try WiMAX」を試してみることをオススメします。
Try WiMAXとは何か?については 「最長15日間お試しできる「TryWiMAXレンタル」」 の記事でくわしく解説しています。
対策2:電波帯を変える
WiMAXで使う電波には、2.4GHzと5.0GHzの2種類があります。このうち、障害物に強いのは2.4GHz。
端末の初期設定は2.4GHzになっているはずですが、念のためチェックしてみてください。
もしも5.0GHzになっていれば、設定を変えることで電波状況が劇的に改善されることもあります。
これらを行ってもまったく状況が変わらない場合は、LTEなど他の通信形式を検討した方がよいでしょう。
「 LTE対応のWi-Fiルーターで、いつでもサクサク快適な環境に! 」の記事にて、LTE通信が使えるWi-Fiルーターの解説をしています。
デメリット2:実は速度制限がある
WiMAXのメリットとして速度制限が緩やかであることを挙げましたが、速度制限が「ない」というわけではありません。
「ギガ放題プラン」などを選ぶと、「データ容量無制限」などの文字が並んでいるため、「いくら使っても大丈夫なんだ」と勘違いして契約してしまう人が多いようです。
「無制限」というのは、 いくらでも使い放題という意味ではなく、「速度制限がかからない範囲で使う分には無制限」であることを理解しておきましょう。
対策:通信にかかるデータ容量を把握しておく
データ通信の際に、どれくらいのデータ容量が必要になるかを把握しておけば、速度制限がかからない範囲でWiMAXを利用することができます。
WiMAXの速度制限は、「3日で10GB」を超えた場合にかかりますので、 10GBでどれくらいの作業ができるのかを頭に入れておけばよいのです。(※WiMAX2+、LTEのプラン)
PCで利用した場合に、超高画質の動画であれば約7時間、標準画質であれば約47時間閲覧することが可能です。
これは、LTEなど他のモバイル通信規格と比較してもかなり優秀で、制限の緩さを考えるとWiMAXを超えるものはありません。
普段利用しているデータ容量が「3日で10GB」を超えてしまう場合は、モバイルではなく固定回線を利用した方がよいでしょう。
デメリット3:対応エリアが狭い
急速に対応エリアが拡大しているWiMAXですが、 ほぼ全国カバーしているLTEと比較すると、まだまだエリアが狭いのが現状です。
都心であればほぼ問題のないレベルにはなっていますが、導入を考える際にはUQ コミュニケーションズの公式サイトで最新の対応エリアをチェックするようにしましょう。
対策1:UQ WiMAXにエリアの要望を出す
自分がよく行くエリアがエリア外になっている場合は、UQ WiMAXに要望を出すことができます。
出せばすぐに対応してもらえるということではありませんが、やってみる価値はあるでしょう。
参考:UQコミュニケーションズ「お聞かせください WiMAXのエリアについて」
対策2:WiMAXのルーターでLTE回線を利用する
WiMAXがエリア外になってしまったときに、LTE回線を利用するという裏技があります。
UQ WiMAXはau系の会社なので、auのLTE回線を使うことができるのです。
LTE回線を利用するためには、WiMAXの契約時に「LTEオプション」を付加することが必要です。
LTEオプションは月額1,005円の利用料がかかりますが、スマートフォンや携帯電話をauで契約し、「auスマートバリューmine」というサービスに加入している場合は、無料で付加することができます。(2017年4月現在)
ただし、 WiMAXのすべてのルーターがLTEに対応しているわけではありませんので、事前に確認しましょう。
UQ WiMAXの公式ウェブサイトからチェックできます。
今はエリア外になってしまっているけれども、将来的にはWiMAXを利用したいという場合には、ひとまずLTE回線を利用するという方法がおすすめです。
また、デメリット1でも伝えましたが、エリア対象か対象外かが微妙な方は「Try WiMAX」を試してみることをオススメします。
まとめ
WiMAXのデメリットとして、下記の3点を挙げてご説明してきましたが、いかがでしたか?
- 障害物に弱い
- 速度制限がある
- 対応エリアが狭い
使いたい場所で電波が届くかどうか、というのがWiMAXの一番の問題点です。
この点がクリアであれば、WiMAXを契約しても問題はありません。
速度制限に関しては、そもそも大容量のデータを扱わないという人であれば大きな問題ではありません。
この場合も、WiMAXを契約しても問題ありません。
自分のインターネットの利用状況、使いたい場所などを考慮し、WiMAXの導入を検討してみてください。